1.生体リズム調整設備


    地球上の生物の体の内には、種の如何を問わず、一日の時間を刻む体内時計がある
   と言われています。 そして、色々な実験から夜行性動物は約23時間、昼行性動物は約
   25時間周期という違いも解ってきました。 

    体内時計は、一日間の体温変化のリズム、ホルモン分泌のリズム、そして、自立神経の
   リズムなどの、生体リズムを司る重要な役割を果たしています。

    例えば、体温は日没時間(午後4時〜午後7時)に最高になり、心地よい眠りに就く準備
   を始め、日の出時間(午前4時〜午前7時)に向かって下がり続けます。そして、日の出とと
   もに、日常活動を始めるべく、再び体温が上昇を始めます。
   子供の成長ホルモンは、就寝4〜5時間後(午前2時頃)の熟睡中に分泌されます。
   午前2時頃に熟睡状態になければ分泌量が激減します。  「寝る子は育つ」ですね。
   自立神経の交感神経は昼間、副交感神経は夜間に活発になります。
   また、睡魔は朝日を浴びてから14〜15時間後にやって来るという実験結果もあります。

                     
体内時計 ってスゴイですね。

    しかし、前述した様に、人間は昼行性動物で体内時計は25時間の周期を刻んでいます。
   ですから、何もしないと毎日1時間ずつ生体リズムが狂ってしまう事になります。
   でも、安心して下さい。人間を含む生物は体内時計を手に入れた時、一緒に時刻修正機能
   も手に入れていました。   
                      それは
 朝日 です。
  

     
通常、一日の始まりは午前0時ですが、生体リズムの始まりは 「日の出」 時刻となります。
   体内時計は朝日(強い太陽光)を浴びるとリセットされ、生体リズムの一日が始まります。

    例えば、夜更かしが過ぎて、一度朝寝坊をしてしまうと、体内時計は、起床時に浴びた
   強い太陽光を朝日と勘違いし、生体リズムもその時からスタートしてしまいます。
   正常なリズムを取り戻すべく、その後に費やされるご苦労の程は、皆さんにもご理解頂ける
   のではないでしょうか。夜更かしをした次の日は、無理をしてでも早起きをする事が大事です。
   時差ボケなども、現地の日の出時間迄眠り続けるか、日没時間迄起き続けた方が、回復が
   早いようです。
   特に、受験生の場合には、深夜の勉強時間の一部を早朝に振り分ける事をお奨めします。
   せっかく大学に入学しても、五月病などで退学することになっては、なんにもなりませんからね。

                    
  早起きは三文の得?

  
  近年、生体リズムの狂いが原因と思われる、不登校の児童が多数見つかってきています。
   彼等は、決して意思が弱いのでも、怠け者でもありません。

   
         人間は ホルモン に支配されている生き物なのですから。

    現在、私達を取り巻く生活環境は、50年前と比べても大きく変化してしまいました。夜になっ
   ても街中は明るく、家庭内でも夜遅くまで電灯が灯いている状態です。 子供達の活動場所も
   屋内が多くなってきましたし、大人にしても、夜型人間が増加しています。

    現代の生活リズムや生活環境は、太陽光を浴びる機会を失わせ、光量も不足しがちになって
   いると言えるでしょう。

    当社では電気設備の照明設備を設計する際、照度が概ね住宅では200lx、事務所では500lx、
   スーパー店舗では1000lx位になるように設計をしています。 しかし、実際の太陽光は、夏の
   晴天では数万lx〜数十万lxにもなります。 現在の技術では、到底太陽光の明るさを室内に持
   込むことはできません。 でも、自然界には曇天もあれば雨天もあります。
   
    そして、体内時計の研究が進んできた結果、朝、起床する時に2500lx以上の明るさを30分
   以上浴びていると、健やかな目覚めが得られ、2時間以上浴びることで体内時計がリセット
   されることが解ってきました。

    その結果、各地の国立医療施設や精神・心療内科そして、養護老人ホームなどでも、高照度
   の部屋を設置して、光療法を実施する施設が増えてきています。
   また、照明器具メーカーは、ご家庭でも使用できる器具の開発を進めているところです。

    当社では、業務用の高照度光治療室の設計・施工は勿論ですが、お客様のお部屋に
  合わせた高照度室の設計・施工も承っております。
 
    

写真は主に施設で使用されている高照度器具です。
別途、制御装置が必要となります。

上記写真は、ご家庭用の高照度器具の一部です。

写真はご家庭用の簡易型高照度光照射器です。

〒049-0142 北海道北斗市昭和2丁目9-8
TEL・FAX    (0138) 73-5300

    有限会社  協 和 電 工


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